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カバーデザイン 若林繁裕


夢現(ゆめうつつ)

〜書き下ろし官能アンソロジー

a97

《収録作品》

『桐の花』藍川 京
『カタログの人妻』櫻木 充
『美臀の報酬』館 淳一
『きみが近すぎて』牧村 僚
『折り返し電車』睦月影郎


《読者からの解説と感想》

待受け中

《作者より》

ものすごく悪筆の人っていますよね。下手なんてものじゃない、殴り書きしたみたいな判読不能の文字を書く人。
文芸家のなかでは、かつての石原慎太郎の手書き原稿が代表例です(現在はワープロを使用)。
出版社勤務時代、慎太郎氏の手書き原稿を見せられた時のショックは忘れられません。それこそ「ミミズがのたくったような」という形容がぴったり。
左利きのうえに太い万年筆のペンを一行の上端に置いたら一番下に至るまで一度もペンを紙面から離さない。一筆書き。それも自己流に崩している。
とてもふつうの人間には判読できるシロモノではありません。各出版社は慎太郎の原稿を判読できる編集者や校正マンを用意していました。
その人が彼の手書き原稿をきちんとした文字に清書して、それをチェックしてもらってから印刷させていました。
今はパソコンで書くのがふつうになっていますが、キーボードアレルギーの人間というのはどこにもいます。作家志望の人間のなかにも。(笑)
この物語は、作家になろうとしている悪筆な男と、彼の原稿を清書することになった(デジタル清書オペレーター)アルバイトの人妻熟女との間の、「ちょっと風変わり」な性愛を描いています。
純文学をめざして挫折し、一転してポルノ文学をめざした男性が初めて書いたポルノ小説を清書してゆくうち、人妻は……。というお話です。(笑)
まあ、読んでみてください。「なるほど」と納得されることでしょう。

《初出情報》

この作品は書き下ろし80枚の短編です。

《書誌情報》

本書は双葉社より発行されている双葉文庫の一冊(か24-10)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。





ISBN978-4-575-51287-8
2009年6月14日=第一刷発行
発行=双葉社
定価=629円+税

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