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蠱惑(こわく)

〜美人妻の熟れ肌

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《収録作品》

『二人の秘蜜』睦月影郎
『淫火の罠』渡辺やよい
『イスタンブール』鳳 春紀
『騙すつもりじゃなかったのに』わかつきひかる
『母のセフレ』館淳一
『はんこや』岡江多紀
『見つめ合う官能』深草潤一
『うずみ火』柊まゆみ
『遅すぎた朝』広山義範


《読者からの解説と感想》

『母のセフレ』
 汐見市二中の体育教師・瀬戸山裕志は、大学の先輩で私立汐見白龍高の体育教師をしている舛田から相談の電話を受ける。教え子で白龍高に進学した走り幅跳びの選手・矢島雪雄の記録が落ちてきているというのだ。さっそく真相を突き止めようと雪雄に会いに行った裕志は、かつての教え子からとんでもない依頼を受けることになってしまった。
「先生……。ぼくのママのセフレになってくれませんか?」
   

「ああ、ママ、もうダメ……!」
 叫んだその瞬間、全身をガクガクと打ち揺すりながら雪雄は快美な射精を遂げた。
 牡の原液を母親の掌にくるまれた亀頭の先端から噴射させると、真紀絵は嬉しそうな声で、
「ああ、熱い。勢いがよいこと。りっぱな男の子ね、雪雄は……」

 挑発的なタイトル、意表を突く展開が楽しい一篇。
 バド・パウエルの名演によるジャズの名曲「クレオパトラの夢」をBGMに読み進むうちに、作者の巧みなストーリーテリングに酔わされ、意外な結末へと導かれる。
 主人公の少年の境遇や体験は、ある意味、館ワールドの王道ともいうべき設定なので、その後の展開を夢想して、ニヤリとする読者も多いはず。
 艶笑喜劇的な味わいもあり、どちらかというと重いストーリーの多い汐見市モノにしては、軽みのある作品に仕上がっている。
                     詩織

《作者より》

『母のセフレ』
熟女モノという注文で、久しぶりに母子モノを書いてみようか、という気になりました。
主人公は中学校の体育教師。美少年の教え子を、大学時代の先輩が部長をつとめる高校の陸上部へと行かせます。
その教え子の競技会での成績があまりよくない。心配した主人公はかつての教え子の家を訪ね、彼の口から不振の理由を問いただそうとしますが、美少年の口から出た言葉は「先生、ママのセフレになってくれませんか」
衝撃的ですねえ、いや〜我ながらいい出だしだ。(笑)
美少年を巡る、熟女母と若き体育教師の欲望を描く渾身の力作でした。(笑)

《初出情報》

この作品は書き下ろし短編です。

《書誌情報》

本書は河出書房新社より河出i文庫の一冊(i12-1)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。





ISBN978-4-309-48251-4
2007年11月10日=第一刷発行
発行=河出書房新社
定価=600円+税

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