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カバーイラスト 吉田昭夫


禁断 vol.13

特選官能小説誌

a31

《収録作品》

綺羅光『淫界飛行』
高竜也『欲深な迷宮』
牧村僚『母の下着』
館淳一『屈辱の饗宴』
ほか全10編。

《読者からの解説と感想》

「屈辱の饗宴」

 SMホテル『オメガ・イン』でのプレイの後、治彦と奈穂はテレビを観ていた。画面には性的スキャンダルの渦中にある政治家が映っていた。
「このYさんが一番変態だって言われているのは、女の人のお母さんと三Pをやりたいと言ったからなんです。ご主人さまは母親と娘と一緒にプレイしたことがありますか?」
 奈穂の告白は衝撃的だった。
 彼女にSMプレイを教え込んだのは、同じく看護婦をしている彼女の母親だったというのだ。  はじめて見た母親のオナニー、そしてSMプレイの写真……。
 やがて母娘はセックスやSMについてオープンに語り合うようになった。
 そして母親のパートナー宮部老人とともに母娘三Pも体験していた。
「いつか、言い出そうと思って……。あの、ご主人さま……。私と一緒に母も責めていただけませんか?」

 政治家のスキャンダルの話題から母娘三Pという未曾有の快楽へと一気に昇りつめていく展開が素晴らしい。
 館ワールドでは、母と息子、姉と弟という関係は頻繁に描かれるが、母と娘というのは珍しいケースである。
 そして母親が娘に性の快楽を伝授するという趣向が面白い。
 母と娘がどちらも魅力的で、さらにマゾヒストであるというのは稀ではあろうが、決して実在しないわけではないと思わせる説得力がある。そう、容姿と同様、嗜好もまた遺伝するに違いないから……。

                         詩織

《作者より》

 一時期、『週刊文春』誌に、自民党・幹事長Y氏のスキャンダルがかき立てられました。
 報道によれば、彼はすごく「変態」なんだそうです。
 鬼の首でも取ったように、毎週毎週『変態幹事長が、変態幹事長が』とやっていました。
「これは面白い、どんな変態なんだ」と思いますよね。(笑)
 なんのことはない、男なら誰でも夢見る「親子どんぶり」をやってみたい、というのが「変態」なんだそうです。ガッカリしましたねえ。(怒)
 ふつう、親子丼を変態と言わんわなあ。オヤジ週刊誌のオヤジ編集者にかかると、ひょっとしたら後背位でやるのも「変態」なのかもしれません。かんべんしてよ。
 というわけで、これは、「熟女とのセックスが好き」で、愛人にお気に入りのポルノ小説を切り抜かせ綴じさせていたというポルノ愛読者である氏へ、ポルノ作者からの感謝をこめて捧げる短編です。(笑)
 目にとまって読んでくれたかしら。切り抜いて保存してくれてると嬉しい。(笑)

 

《初出情報》

『屈辱の饗宴』…………『小説CLUBロマン』2002年9月号                   

《書誌情報》

本書は竹書房より竹書房文庫の一冊(SL-43)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。





ISBN4-8124-0980-2
2002年9月5日=第一刷発行
発行=竹書房
定価=648円(税込)+税

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