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秘苑花

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《収録作品》

板坂康弘『開いてあげる』
子母澤類『嗜虐の隠れ家』
高竜也『獣声の誘い』
丸茂ジュン『夢不倫』
館淳一『両性具有(アンドロジーナス)の部屋』
など全11編。


《読者からの解説&感想》

 タイトル通り、ズバリ、シーメールが登場します。
この作品は シーメールものの中でも特に私が好きな『妹の肉玩具』の核となる部分である・・・ということを事前の情報で知っていて読みました。
 読みながら「そうそう、この場面」なんて思い出しながらワクワクして読み、読み終えたらまた『妹の肉玩具』が読みたくなって再び読んでしまいました。今まで何度読んだだろう?
 何度読んでも良い作品です。シーメールの魅力に吸い込まれていきます(笑)
 この『両性具有の部屋』は『妹の肉玩具』の「第五章 シーメール娼婦」と「第六章 意地悪な保護者」の部分に当たります。
『妹の肉玩具』の面白い部分がこの短編の中に凝縮されています。
 この短編は 主人公の弓彦が、現在シーメール・ユミとしてのプレイシーンの描写と、弓彦がユミになるきっかけとなった過去の経験の回想シーンが中心となっています。
『妹の肉玩具』では さらに これらの描写が詳しく書かれているので、『妹の肉玩具』を読まれていない方は、こちらを読まれた後にでも、是非読んでください。

 この短編では いきなり、弓彦がユミに変身するシーンから始まります。
 シーメールものの作品を読みながら いつもワクワクするシーンは、もちろんプレイのシーンもですが、男性からシーメールに変わっていく過程です。その部分を読んでいくのが好きです。
 何だか自分も同じように 美しい女性に変わっていく気持ちになって・・・と純女の私が言うのも変ですが(爆)
 時々私はシーメールになってみたい気持ちになることがあります。
 男性が女性になりたくてシーメールになるというのに、元々純女の私が言うのも変ですが(爆)
 自分が男性で、その自分がまた別なシーメールというものに変身していく気持ちを 味わってみたいなぁ・・・って(笑)

 女装者は男性のふくらみを目立たせないために涙ぐましい努力を重ねる。しかし、その一方で、特に男性器官を隠す必要を認めない女装者もいる。
 弓彦もその一人だ。自分がなりたいのは完璧な女性ではなく、あくまでも「ペニスを持った女性」
 いわば男性のようで男性ではなく、女性に見えて一点で女性ではない存在なのだから――。

 その周囲と裾回りには女らしい繊維のレースの飾りがあしらわれていて、男性の象徴を囲むようになっている。女らしいものが男らしいものを包み、飾りたてる。
 その視覚的なコントラストがシーメールの妖しい非現実的な美をさらに妖しく煽りたてる――。

 一見 同じ女性に見えても 純女には絶対出せない雰囲気があるのがシーメールだと・・・
 シーメールの魅力がそこにあるのだと思います。
 実際 私も そんな人と会うと、まわりのどんな純女よりも女性らしい・・・と つくづく感じていますから(笑)

 この作品、および「妹の肉玩具」は、そんなシーメールの魅力がたくさん詰まっていて、シーメールの方はもちろん、シーメールに興味ある男性、そして磨きをかけたい純女にも(爆)読みごたえのある作品だと思っています。

 あ、それだけではありません。シーメール娼婦ユキと、彼女の過去の回想シーンが どのように現在と関わっているのか?というのも面白い読みどころです。一番重要な部分かも(笑)

 メグ(MLメンバー)

《作者より》

収録作品『両性具有(アンドロジーナス)の部屋』は、のちに長編『妹の肉玩具』の中で核になるエピソードとして展開されました。
昼は銃器や兵器メカニズム専門のイラストレーター、夜はシーメール専門のクラブ、『ポワゾン・ブルー』でシーメール娼婦ユミとして働く美青年のお話。
ある夜、取材で女性誌『ワンダーレディ』の女性編集者ユキのインタビューを受け、彼女が連れてきたAV男優ケニアとプレイするところを撮影されます。
メインは主人公の幼い頃の思い出です。
スパンキング、アナルフィスティング、男女のサンドイッチ責め……。シーメールが思いきり辱められます。
簡単なお話のようですが、結末部分に仕掛けがあります。(笑)

《初出情報》

『両性具有(アンドロジーナス)の部屋』…………「小説CLUB」臨時増刊1996年4月号

《書誌情報》

本書は桃園書房より桃園文庫官能アンソロジーの一冊(ア01-10)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。



ISBN4-8078-0441-3
2001年12月15日=第一刷発行
発行=桃園書房
定価=600円+税

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