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カバーイラスト 吉田昭夫


スーパーラブロマン選集

秘宴

a 22

《収録作品》

綺羅光『魔姦窟』
館淳一『母の調教日記』
由紀かほる『虐ぶりごっこ』
牧村僚『危ない肉洞』
など全11編


《読者からの解説&感想》その1

 母の調教日記
 いきなり母親が息子に「ご主人様に会ってくる」と言う会話から始まるので驚きました。
 一般家庭では なかなかないだろう? って(笑)
 そして、ご主人様とのことを母親が日記に書いて、それを息子が読むということに 更にビックリ。。。
 私は この物語を読んで短いけれど、何だかとても切なさを感じました。
 息子が母親のご主人様のことを理解していることはとても素敵だな、なんて思いましたが、日記を読みながらその息子が、自分の母親がもうすぐご主人様から、切られてしまうのではないか・・・と心配することなど・・・なんか健気です(笑)
 そして 私自身も自分にあてはめて考えてしまいました。
 色んな調教をご主人様からされてきて、そのうち調教することがなくなってしまったら(?)
 切られてしまうのか・・・ということなど考えると、とても切ない気持ちになりました。
 この物語の 最後の調教とは、フィストファックでしたが、それを克服しても結局 ご主人様からは切られなかったので よかったです(笑)
 でも さらに最後にこんな風に続くとは・・・それからの別な展開の調教日記も読んでみたいと思いました。

 メグ(MLメンバー)

《読者からの解説&感想》その2

 母の調教日記
   学校から帰ったユタカは、母親の映美が外出のいでたちをしているので驚いた。
 まだ前回の調教から、なか三日しか経っていないというのに、ご主人さまから呼び だしがかかったのだ。
 こないだの調教で、あと一歩というところまで達成したフィスティングの、今日は 目標到達の日になるかも知れない。
 目標に到達したら、それで一段落着いたとして、調教終わりということになるので はないかと心配する母を慰めるユタカ。
「日記、読んでおいてね」
 言い残して、母はご主人さまのもとへと赴いて行った。
 日記とは、インターネットの掲示板に、母がご主人さまの命令で書かされている 「調教日記」のことだった。そこには、過激で淫らな調教のありさまが、詳細に描か れていた。簡潔な文章だが、それはユタカにとって、どんなポルノグラフィよりも刺 激的な文書だった。
 あと五ミリでフィスティング達成というところまでこぎつけた母の日記を読み終え たユタカに、ご主人さまから電話がかかって来た。
 その内容とは……。

 調教に赴くM奴隷の母親を送り出す高校生の息子。
 意表を突いた幕開けと、どこかシュールな母子の会話が繰り広げられる。
 ここには無用な葛藤も、愁嘆場もない。それでもどこか夢の中で感じるような、奇 妙なリアリティがある。
 肝心の〃ご主人さま〃は、気配だけがあって顔が見えないというのも、不思議なバ ランス感覚を醸し出している。
 そう、ここにあるのは、一見クールで、実は濃厚な母と息子の関係だけなのだ。  こういうスタイルが、未来の母子家庭の有様なのかも知れない。
 あ、これはSM小説であって、SF小説じゃなかったね。
 シュールでチャーミングなホームドラマとでも呼ぶべき作品である。
 本作でも、お得意のインターネットを媒介としたコミュニケーションの在り方や、 下着へのフェティシズムなど、館ワールドならではの趣向がちりばめられているが、 それよりも何よりも、作品全体に漂う特異な空気感をこそ味わうべきだろう。
 こうした不思議なテイストは、長篇『美人助教授と人妻』やその原型となった短篇 「姉・調教志願」などでも味わうことが出来る。あるいはこれこそが、館淳一の新境 地であるのかも知れない。
 それにしても……。

「ママは、ある男のかたの奴隷になって調教をしていただくことに決めたの」

 ある日突然、実の母からそんなことを言われたら、あなたならどうします?

 詩織(MLメンバー)

《初出情報》

『母の調教日記』…………「小説CLUBロマン」2001年4月号

《書誌情報》

本書は竹書房より竹書房文庫スーパーラブロマン選集の一冊(SL-33)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。





ISBN4-8124-0790-7
2001年9月5日=第一刷発行
発行=竹書房
定価=648円+税

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