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カバーイラスト 中原達治


秘戯(ひぎ)

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《収録作品》

館淳一『見られたがり』
牧村僚『淫ら指』
内藤みか『貢ぎたい女』
北原拓也『派遣社員の情事』
ほか全10編


《読者による解説&感想》

【見られたがり】

 フリーライター堂島彰は、インターネットで発見した『見て見てNAOのオナニー』というサイトに注目した。
(この子ならなにか物語がありそうだ)
 そう直感した彼は、さっそく取材を申し込む。
 数日後、夢見山市にあるNAO(奈緒)のマンションを訪れた彰は、彼女の背景と なる物語を聞かされ、そして……。

 ネット・サーフィンをしたことがある人なら、素人娘が自らの裸身を晒すサイトが 意外に多いことをご存じだろう。
 見られたい、という欲望は、きっと誰にでもあるに違いない。
 インターネットは、そうした密かな夢を実現するシステムであり、人間のコミュニ ケーションの在り方を劇的に変えて行くツールであるかも知れない。
 早くからインターネットに着目し、さまざまな様相を描いて来た作者は、ここでも ネットにまつわる欲望と、想像を刺激する背後の物語性、そして、そのさらに裏側へ とストーリーを展開させて見せる。
 二転三転する物語は、洒落た大人の寓話といった趣きがある。

「なるほど、丸見えだ。絶景だ」
「ああ、言わないで、恥ずかしいッ」

 見られたいけど、恥ずかしい。
 恥ずかしいけど、見られたい。
 女心は複雑なのよ!

 詩織(MLメンバー)

《作者より》

電脳エロライター、堂島彰モノです。
実は『見られたがり』という題名の作品は過去に発表されていて(『月刊小説』1991年2月号)、『官能倶楽部』という同人の同人誌(『日曜官能家』第二号、1998年8月)に発表されています。
そのため、この作品は『見られたがり・電脳編』としたのですが、編集者から「それは無意味です」と言われて(確かにそのとおり)『見られたがり』として雑誌に掲載され、アンソロジーに収録されました。

《初出情報》

『見られたがり』…………「小説non」2000年3月号

《書誌情報》

本書は祥伝社より祥伝社文庫の一冊(ん1-19)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。





ISBN4-396-32775-7
2000年6月20日=第一刷発行
発行=祥伝社
定価=552円+税

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