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カバーデザイン 木村祐一
カバー写真 吉岡 宏


官能浪漫倶楽部 vol.1

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《収録作品》

『白衣の淫ら女神』睦月影郎
『濡れそぼつ女』雨宮慶
『淫欲の標的』牧村僚
『悦楽の肉人形』藍川京
『狂った果肉』高竜也
『処女が啼いた夜』館淳一


《読者からの解説と感想》

 処女が啼いた夜

 女装の春樹と、車椅子の敬介。
 ふたりがターゲットに選んだのは、清楚な女子大生・藤崎ひろみだった。
 みろみがマンションに帰宅した時を狙い、エレベーターの中で襲撃した二人は、あ らかじめ用意したバンに乗せ、彼女をいずことも知れぬ一軒屋の一室に監禁した。
 目覚めたひろみを襲ったのは、二人組による情容赦のない凌辱だった。
 しかしひろみも、ただの女子大生ではなかった。
 エキストラ・バージンガールのオリーブという名前で、秘密撮影会のモデルを務 め、男たちの視線にさらされることに快感をおぼえる、露出狂の淫乱娘だったのだ。
 しかもバージンのまま……。

 館淳一にしては珍しい、ストレートなレイプものの作品である。
 しかしこの作者ならではの趣向は、犯人たちの人物造型にある。
 特に魅力的なのは、外見はすっかり女性でありながら、太い声と粗暴なしゃべり方 をする春樹というキャラクターだ。
 男たちの欲望が奔流となってほとばしる描写は、初期短篇群を彷彿とさせる一方、 凌辱を受けながらも、それを貪欲に自らの快感として飲み込んで行く女性の姿もま た、館ワールドならではのヒロイン像である。

 詩織(MLメンバー)

《初出情報》

『処女が啼いた夜』…………「ザ・ベストマガジン」2000年4〜5月号

《書誌情報》

本書はKKベストセラー社よりワニ文庫の一冊(G-55)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発売されていない。





ISBN4-584-30655-9
2000年6月5日=第一刷発行
発行=KKベストセラーズ
定価=571円(税込)+税

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