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カバーイラスト 石井のりえ
カバーデザイン ヤマシタツトム


夜の手ほどき

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《読者からの解説&感想》

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《作者より》

最初に考えた仮のタイトルは『熟女と少年と男たち』でした。(笑)
とびきりの熟女をめぐって少年と男たちが振り回される――という物語ですね。
ふつう、官能小説、ポルノ小説に登場するヒロイン女主人公というものは、熟女であれば、それなりのセレブ的性格をもたされるのがふつうです。華のあるキャラクター。そうでないと読んでいてつまりません。
この作品のヒロイン、道代さんは、そういうタイプではまったくありません。
首都圏のはずれ、ベッドタウン夢見山市の郊外、周囲はまだ田園とか雑木林とか工場とかが雑然と展開する発展途上地域。まあ田舎ですね。しかも丘陵地帯のどんづまり、そこから先は電子機器メーカーの工場しかない、という峠に一軒、ぽつんとのれんを掲げている居酒屋。そこの女将さんといえば聞こえはいいものの、横暴な主人の陰でひっそり目立たない「厨房のおばさん」なんです。
これはもう、官能小説の常識を覆す異色作ですね。(笑)。
もちろん、本当は、このおばさん、ただものではないのです。その正体を知るのは亭主以外、三人の常連客、そして大家の息子である少年だけ。しかし読者は、なぜこんな辺鄙な場所が舞台に選ばれたか、最初は見当もつかないでしょう。峠の居酒屋。そこで繰り広げられる情痴の数々。覗き見る少年。そして(いつものように)突然に起きる殺戮劇。そして失踪……。やがてこの土地に眠るある「伝説」が判明してゆくのです。
息つくひまもなくミステリアスでデンジャラスでファンタスティックでスリリングなSMエロティックドラマが壮大に展開してゆきます。
近来にない新鮮な魅力溢れる作品ですので、迷わずにお読みください。(笑)

《書誌情報》

本書は書き下ろし作品です。
二見書房より二見文庫シリーズ(た1-7)として文庫判型で刊行されました。
他の媒体では発表されていません。





ISBN978-4-576-09094-8
2009年7月25日初版発行
発行=二見書房
定価=686円+税

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