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カバーイラスト 金本 進


アイドル女優

ぼくの調教体験

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《読者からの解説&感想》

 サイクル・メッセンジャーとして『バイシクルボーイズ』で働く佐野俊介は、その 日、荷物の届け先で思ってもみなかった人物と邂逅した。
 かつて『セーラー服探偵の冒険』という連続テレビドラマで、セクシーアイドルと して人気者になった女優・南田まりなだった。
 しかし初めて眼にした実物のまりなには、昔日の面影はなかった。
 それでも大のまりなファンだった俊介は、ジョギング中の彼女を再度発見。そして その姿をもう一度よく見ようとして、とんでもない「事件」に巻き込まれてしまっ た。
 ジョギング中のまりなを誘拐した輪姦グループKGB研究隊と名乗る男たちに、ま りなもろとも誘拐され、奇妙な建物に監禁されてしまったのだ。ル田  そこでは、南田まりなを輪姦、調教する果てしないプレイがはじまろうとしてい た。
 愛猫ミュウを人質(猫質?)にとられた俊介は、KGB研究隊のメンバーから、信 じられない計画の全貌を知らされ、そしてその計画に加わるように勧められる。
 そして……。

「うふふ、くすぐったがり屋さんのようね。ほら、ほら」
 ネズミをいたぶる猫のようにくすぐり棒を使うルビィ。羽毛の先端はチクチクと柔 肌を刺し、サラサラと撫でる。乳首の周りから腋窩から脇腹へ……。
「う、うー、むうう……!」
 まりなの目がいっぱいにみひらかれ、狂ったように首を左右に振る。額やこめかみ に浮いた汗がパッパッと宙に撒かれ、スポットライトの光を浴びてダイヤのように輝 きながら落下していく。
「……う……!」
 脇腹を撫でた羽毛がいっぱいに割り広げられた太腿の付け根を襲った時、ついにま りなの尿を抑えつけていた堰が外れた。
 チュルチュル。           (第七章 診察台での拘束失禁)

『清純派アイドル 特別レッスン』(マドンナメイト文庫)に続く、アイドルものの 第二弾。
 今回の標的は、前作のような人気絶頂のアイドルではなく、人気に翳りのみえてき た「かつてのアイドル」というところがミソ。
 一見ストレートな監禁調教ものに見えながら、実は周到な伏線と奥の深い設定が張 り巡らされて、小説としての面白はバツグンの出来。
 館作品を紹介する時、困ってしまうのは、このストーリー性の面白さで、あんまり ネタバレしちゃうと、読書の愉しみを奪いかねない。
 本格派ミステリじゃないけど、ミステリ・ファンにもオススメです。
 なんといってもKGB研究隊の設定が面白い。
 熱心なジュンイチストのみなさんには、『スカラベ倶楽部』との関連も気になると ころでしょう。
 あと、まりなと俊介が監禁される『サイレントハウス赤坂』の構造もステキです。
 それぞれのプレイルームが「赤の間」「白の間」と色分けされているのは、エドガー・アラン・ポォの「赤き死の仮面」の趣向ですね、きっと……。
 後半で記述が回想形式になる構造も見事。
 こうなってくるとアイドル・シリーズ第三弾を期待しちゃいますね♪
 ところで館さんは、猫好きなのかな?

                       詩織

《作者より》

書き下ろしです。
マドンナメイトの前作、『清純派アイドル』と似た雰囲気の仕上がりになっています。
明るく爽やかな青春SM。(^_^;)
なぜかもてない男の子クンが登場します。いつものパターンですね。(笑)
彼の職業はサイクル・メッセンジャー。自転車のバイク便。
都心では最近、目につくんですよ。
ツバメのようにスイスイと、街から街を駆け抜けてゆきます。
小回りが効くので重宝されているんでしょう。
さまざまなお客にさまざまな物を届けてまわる職業。
もてない主人公は、突然、アイドル女優・南田まりこを巡る
とんでもない事件に巻き込まれてしまいます。
あとはお読みになってからのお楽しみ。(^_^;)
「こうなったら、アイドル三部作でゆきましょうか」なんて編集者から言われてますが、
そううまくゆきますかどうか。

《書誌情報》

本書はマドンナ社よりマドンナメイト文庫シリーズ(た1-41)として文庫判型で刊行された。
他の媒体では発表されていない。





ISBN4-576-04090-1
2004年6月10日=第一刷発行
発行=マドンナ社
発売=二見書房
定価本体600円+税

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