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カバーイラスト 佐藤与四朗


熟女狩り

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パソコン量販店技術サポート係、堂大介の訪問先には、
肉欲をもてあました美女たちが待っていた。
媚肉を広げる人妻、奴隷願望の熟女、スパンキングに悶える看護婦、
そしてアナルマニアの小説家の娘――。
大介は甘美な肉洞のなかに牡液をつぎつぎに噴射させる。


《読者からの解説&感想》

 パソコン量販店の技術サホート係・堂大介は、パソコンのトラブルを解決するため、住宅街にある「松崎」という家に派遣された。
 出迎えたのは、魅力的な人妻・恵里絵だった。
 インターネットに接続出来ないという彼女の依頼を解決した大介は、悩ましい人妻 が、インターネットでの出会いに期待しているのを知り、「別にインターネットでなくても、ここにイキのいい男が一匹います」と切り出してみた。
 こうして魅惑の熟女の肉体を思う存分味わうことに成功した大介だったが、ある日、営業車のフロントガラスにこんな手紙が挟まれているのを発見してギョッとする。
《あなたは松崎の奥さんと不倫行為を楽しんでいますね。会社に知られたくなかった ら、この番号に電話すること。これは脅かしではありません》
 手紙の主はすぐに解った。
 隣家の美人妻・和子である。
 彼女が欲求不満のマゾ女性であることを見抜いた大介は、恵里絵とはまた違った魅 力を持つ肉体を味わい、こう言うのだった。
「マゾ奥さんはまだまだ未熟だ。男を歓ばすためにはもっと調教が必要だな……。そ のためにはパソコンが必要だ」
 大介の行くところ、魅惑の美女たちが股を広げ、彼を受け入れる。
 可憐な看護婦、白衣の精液ハンター、アナルマゾの小説家の娘、美人編集者……。
 だが、向かうところ敵なしの快進撃を続ける大介に思わぬ罠が仕掛けられていた。

 楽天的な性格の巨漢・堂大介が活躍する連作風の痛快官能小説。
 ある種のサラリーマン小説としても楽しめ、主人公の愛すべきキャラクターが作品 全体に陽性のテンションを与え、軽快なテンポで読み進むことが出来る。
 それぞれの局面で見せる大介のリアクションが楽しい。
 たとえばこんな調子だ。

「なんというヘンタイ女だ。こんな目にあっても気持ちいいのか。では、こうしたらもっと気持ちいいか」
                  (第二章 和子・淫虐の調教チャット)

(かわいい。おれに抱かれて感じている女性というのは、どうしてかわいいんだ……)
                   (第五章 玲子・白衣の淫乱潮吹き)

 なんともストレートでかわいらしい表現ではないか!
 一方、第三章では医療プレイに造詣の深い作者ならではの含蓄のある描写が楽しめ るし、第四章から第五章にかけて展開される、精子ドナーとなった大介の体験も興味 深い。
 まさか、そんな……。
 と思いつつ、
 もしかして、ひょっとすると……。
 と思わせる奇妙なリアリティがある。
 官能小説とは、まさに大人のファンタジーだなと、あらためて痛感させられた。

 ちなみに本作の導入部は短篇小説「人妻・午後の淫謀」(徳間文庫『禁書』所収) を下敷きにしたものだが、途中からまったく違った展開になっているので、是非読み くらべていただきたい。

 詩織(MLメンバー)

《作者より》

これは若い男性向け月刊誌(連載開始後、隔週誌に)『ガツン!』に連載されたものをまとめたもので、三部形式になっています。
つまり主人公は一人で、大きく三つの物語を体験するわけです。
『ガツン!』は主として若いサラリーマンが主な読者ですから、その読者層のニーズに応えたお話でないといけません。ここらへん、読者のことなど最初っから考えないで書く単行本とは、作法(さくほう)が違うのですね。まず読者ありき。
そして最初の編集部からの要求は「人妻、熟女を若い男性がゲットしてゆくもの」という希望が伝えられました。

読者になじみのない職業、カッコよすぎる職業、カッコよすぎるヒーロー……というのは避けることにしました。反感を持たれるだけです。
そこで、ぼくも少しは知っているパソコンのサポートマン――出張サービスエンジニアとしてのサポートマンを主人公に据えることにしました。
出張サポートマンは呼ばれていろんなところに行き、いろんな人と会います。そこでドラマが生まれるはずだ――と思ったからです。
そして、この主人公は、あえて100キロぐらいの肥満男、毛むくじゃら、口べた、鈍重、おかげでもてない……いろいろな欠陥をもたせることにしました。
そういう欠陥がありながら女たちをなんとかゲットしてゆく、そのプロセスを楽しんでもらおうと思ったのですが……だんだん何もしないうちに女性のほうにゲットされてゆくことになり、作者は少し困ってしまいました。
まあ、作者の意図を越えて主人公が勝手にひとり歩きしてくれれば、その作品は成功したと思っていいでしょう(作者的にですが)。
「おや、この人はこんな作品も書くのだ」と思われるかたもいるかもしれません。新しい館淳一の世界が発見できるでしょうか。(笑)

《初出情報》

『ガツン!』(KKベストセラーズ)誌2000年6月号〜20001/4月号
           “熟れ肉サポートマン=堂大介”シリーズ全23回


2000年6月号

《書誌情報》

本書はマドンナ社よりマドンナメイト文庫シリーズ(た1-35)として文庫判型で刊行された。




ISBN4-576-02012-9
2002年2月10日=第一刷発行
発行=マドンナ社
発売=二見書房
定価本体600円+税

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