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カバーイラスト 西村春海
カバーデザイン 吉原夢良 


未亡人母・黒い下着の罠

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息子にクリトリスを刺激される母親は、恥ずかしさと快感が入りまじった、理性が甘く溶けて全身が痺れたような快美な感覚のなかに包まれて、ただ熱い呻きを洩らして悶えるだけだった。
そして最初の爆発が起きた。
ビビッと電流のようなものが全身へと伝播して足の爪先が反りかえった。ピクピクと内腿の逞しいような筋肉が痙攣し、腰がギュンと前へ突き出された。
「うーっ、うっむむー‥‥」
イッた。真希雄はそう思った。母の股間に入っていた彼の右手は熱く燃えるような太腿でぴたりと挟みこまれてしまった。
「イッたの?」
息子が問うのに答えず、母親の体がまた反りかえる。豊かな白い肉が汗に濡れてブルブルうち震える。‥‥‥


《読者からの解説と感想》

作品は母子相姦ものです。
息子に予備校の資料の名目で「熟女調教館」が届けられます。
この雑誌が母子相姦のきっかけになってしまうのです。
やがて大学に合格して家を出た息子のもとにSMビデオが届けられ、そこには、調教されている母の姿が映されていたのです。
帰省した息子はそんなハードマゾの母を調教して、ついに結ばれてしまうお話です。

主人がマザコンなのでこの作品はとっても興味を持って読みました(^^ゞ
母親の息子への愛情、息子の大好きな母親が調教されることに対する嫉妬心。
この2つの心の動きを作品の中から感じ取ることが出来きると思います。
成績アップのご褒美のご奉仕。SMビデオを見たときの驚き・・。息子の中では母親は自分だけのものと思いたいのでしょう。作品の中に館さんの、母親に対する思いを感じるのは私だけかしら?
「熟女調教館」の調教内容、感電拷問具を利用した責めなどは、SMマニアには必見だと思います。
この小説は、「館淳一の母子相姦の小説」では代表的作品だと思いました。

 ドクトル・チコ(MLメンバー)

《作者から》

母子相姦をテーマにしたものはデビュー当時から書いていましたが、この作品は「ここで書きたいことを書いておきたい」と思って書いた、いわば館淳一の“遺書”です。
よく“渾身の超大作”などと言います。たいていは編集者がそう謳うものです。
しかし作者自身が言うのもおこがましいのですが、これはまさに渾身の作品でした。
書き上げてしまったあと「ああ、もうこれでぼくの使命は、母子相姦については終わった……」と思い、しばらくは腑抜けのような状態になってしまったほどです。

しかし、作者の思いと読者の思いはまた別のようで、この作品はまこと誰からもどこからも評価されることなく、静かに絶版への道をたどっていきました……。(笑)

でも、まあ、いいや。(笑)
それでも、館淳一の代表作を自分で挙げろと言われたら、母子相姦に関してはまずこの作品ですね。三本のうちの一本。それだけは言っておきたい。(笑)

余談になりますが、この作品の末尾に『熟女調教館vol.13 未亡人浩子――奴隷調教・相姦の痴獄』(制作・エンパイア出版映像出版部)なるビデオがある賞を受賞した記事が掲載されています。評者は高田理久。
もちろん、物語のなかの一部分なのですが、エピローグとして独立しているためか、読者のなかに勘違いして、これを実在のビデオだと思いこみ「あのビデオを欲しい」という人がいたようです。
どこで入手できるかという問い合わせがフランス書院にあったと聞きました。
ちょっと驚くと同時に、違和感を覚えたのも事実です。
「読者にそこまでのめりこんでもらえたら作家冥利ではないか」と言われそうですが、サリン事件を想起するまでもなく、現実と虚構の区分がつかない若者がいることは問題ではないでしょうか。ちょっと怖いな、と思ったことでした。

《書誌情報》

本書はフランス書院よりフランス書院文庫シリーズ(通算ナンバー0677)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストはフランス書院ダウンロードサイトから購読できる。



ISBN4-8296-0677-0
1996年3月10日
発行=フランス書院
定価=500円(税込)


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