実寸大表紙

カバーイラスト 浜田 和


 姉 童貞いじり

おとうと

64

弟を誘惑するなんて――
好色な男たちの眼前で、魅力溢れる体を開きながら
痴戯を繰り広げる二人の名門女子大生……。
スリリングで背徳的な戯れの中で、相姦の欲望が
頂点に達した時、どす黒い罠が――

《読者からの解説&感想》

待受け中

《作者より》

「童貞」と書いて「おとうと」と読ませる、無理なタイトルです。(笑)
どうせなら「弟・童貞いじり」と書いて、そのまま読ませるほうが意味が通じると思うのですよ。
マドンナメイト文庫名物(?)の英文タイトル(カバーを剥がせば記してあります)は
DEEP NIGHT
かなり苦労したのではないでしょうか。(^_^;)<

この作品が発売されて一、二年してから、新宿の『ノーパンしゃぶしゃぶ』なる店が有名になり、そこで高級官僚が高級官僚を接待する、いわゆる「官官接待」が大問題になり国民の批判にさらされることになりました。
実は、この作品の背景にあるのは、そういう「官官接待」の世界なのです。
この作品のヒントとなったのは、あるシティホテルの上層階にあるラウンジバーにアルバイトしていた女子大生の話です。つまりはウエイトレスなんですが、裾に深いスリットが入ったチャイナ風のドレスというのが制服でしたから、どういう雰囲気の場所か分かりますね。片隅のほうにグランドピアノが置いてあって、そこで薄物を着た若い女性ピアニストがムードミュージックをポロロンとだるそうに弾いている――そういった感じの店。
そこは某政府機関に近いせいで、地方から陳情に来るお役人たちの定宿だったようです。店の客はそういう官官接待の、接待する側の地方自治体の高官。知事とか土木部長とか建設部長とか。
もちろん完璧な「おやじ」族ですから、好色なこと言うまでもありません。
肌も露わなセクシーなドレスでサービスしてくれる若いウエイトレスは、もちろん彼らから猛烈な口説きを受けます。「仕事が終わったら部屋に来てくれないか。お小遣いはたっぷりあげるから」 ぼくが話を聞いた女子大生は、「私はそういうことをしていない」と言いましたが、口説きにのった友人同僚たちの話だと、それはもう、びっくりするほどのお小遣いをいただいたうえ、地元特産のおみやげをいっぱいもらって、それはそれはおいしいサイドビジネスなんだそうです。
言うまでもなく、その「お小遣い」はお役人のポケットマネーなんかじゃありません。中央官僚の接待という名目で領収書が切られる、れっきとした公費。つまり税金を使ってる。
陳情に上京してくる地方自治体の官僚は、中央省庁の官僚を接待したあと、自分たちのお楽しみのための金を、接待費に割り込ませてしまうのですね。
そういう仕組みを教えられて、ぼくは「とんでもね〜やつらだな」と思いながら、しっかりネタにしてしまったわけです。(笑)
まさかこの仕組みが、作品にしたあと、マスコミによって暴露され批判にさらされるとは思ってもみませんでした。
これを今読まれたかたは、「ああ、『ノーパンしゃぶしゃぶ』にヒントを得たな」と思われるでしょうが、そうじゃありません。これはそういう事件が起きることを予言した書なのです。

物語のヒロインは、そういう「官官接待」のおやじたちを手玉にとる女子大生ギャル二人。 彼女たちは、政府高官を巻き込んだ汚職事件の現場にいたことから、殺し屋につけ狙われることになります。
汚職事件を捜査する検察がわも、なんとか逃げきろうとする高官がわも、彼女たちをなんとか見つけようとします。一方は証人にするため、もう一方は口を塞ぐため。

ちなみに女子大生ギャル二人(最初に一人を拷問して殺してる)を追う殺し屋の名は大江健一です。
弟は二人登場します。彼らはそれぞれ、魅力的な姉の手によって童貞とサヨナラさせられちゃいます。
この作品は手に汗握るサスペンス&スリラーでありながら、同時に二組の姉弟の麗しい姉弟愛の物語でもあるのです。ウソだと思ったら読んで確かめてごらんなさい。(笑)

《書誌情報》

本書はマドンナ社よりマドンナメイト文庫シリーズ(た1-16)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは二見書房おとなの本屋さんから購読できる。





ISBN4-576-94085-6
1994年6月25日=第一刷発行
発行所=マドンナ社
発売=二見書房
定価=500円(本体485円)

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