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カバーイラスト 新井田孝
カバーデザイン 吉原夢良 


美少女 緊縛獄舎

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引き毟られたセーラー服を縄が走り、柔肉に食い込む。
スカートも下着もない股間に男の舌と唇が這う。
「もっと泣け、もっと苦しめ、もっと蜜を吐け」
快感は与えられても男の肉で体を貫かれない焦燥感。
可憐な処女を嬲りマゾ調教を施す密室。
ここは美少女たちにとって地獄以外の何物でもない!

《読者からの解説と感想》

 主な舞台は「浮田鍼灸院」。そしてその中で組織されている「黄帝倶楽部」。
 黄帝倶楽部とは、悩みを持つ中高年が少女たちを共有して生命エネルギーを充電するための共同体。
 そして浮田鍼灸師が編み出して行っているのが「黄帝健康法」というもの。
 若い女性の肉体から出る液体、唾液・汗・愛液・尿は生命のエネルギーの源であるから、若い女性と接吻して唾液を吸い、愛液を飲みなさい・・・と。
 浮田鍼灸師は「なに、怪しい治療法ではありません」と言ってるけど、十分怪しいと思う(笑)
 女子高生いずみが、突然学校を辞めた。それはある事情があって、浮田鍼灸院で 「黄帝侍女」となるためだった。
「黄帝侍女」とは、黄帝健康法に用いられる女の子のこと。
 いずみと学校で同じクラブの後輩、修一は彼女に好意を持っていて、彼女の行方を捜す。
 そして彼女が浮田鍼灸院にいることを知り、そこに行くのだけどなかなか一緒にいさせてはもらえない。そこで、修一は彼女とずっと一緒にいたいがために、浮田鍼灸院で「黄帝侍童」となることを志願する。
 高校生のこの純愛には感動・・・私も好きな人とずっと一緒にいられるためなら、 どんなことをしてでも・・・と思っているので、修一のいずみを思う一途な気持ちには泣けたな(笑)
 いずみをはじめ、黄帝侍女の子は処女か、経験のまだ浅い子ばかりが集められているけれど、そんな子たちがお客の手によって、どんどん感じていく様子、そして女の子からエネルギーを夢中で補給しようとするオジサンの様子がとても面白く(笑)読み進められました。
 私としては、黄帝侍童となった修一が責められる場面がいちばん感じましたけど・・・
 黄帝侍女が生理の時のピンチヒッター?にされたり・・・
 後半部分は、いずみの家庭の背景の描写や、修一と、ある客とのつながりの意外性などが面白い展開でした。
 黄帝健康法の治療・・・確かに効目がありそう。治療のため、侍女に用いる物が、 浣腸器・膣鏡・バイブ・鞭類・拘束具・バドル・蝋燭など 数々のSM用具・・・ うーん やっぱり「鍼灸院」にこんな物があるのは怪しい・・・(笑)

 メグ(MLメンバー)

《作者から》

この作品を書く少し前、肩こりがひどくなって知人の奨める鍼灸院を訪ねて診察を受けていました。
その時の体験はのちに短編『誘惑のアラミス』になりましたが、そのあとである雑誌で「黄帝健康法」というのを読んだことで、もう一つ、「鍼灸師」モノを書くことになりました。「黄帝」は「こうだい」と読む。

医師と同様、鍼灸師もまた不思議な職業です。人の体に、たとえ相手が妙齢の美女で貴婦人であっても、どこにでも自在に触れることが出来る職業というのは、男性の場合は稀でしょう(女性ならエスティティシャンなど他にもあるでしょうが)。 実際、治療を受けながらカーテンの仕切り一枚向こうで、施術されながら呻いてる女性の声を聞いていると妙な気持ちになります。苦痛を与えているのに感謝される職業というのは、まるでSM調教師ではありませんか。(笑) しかし、この作品は鍼灸師のかただけには読んでもらいたくありません。(^_^;)

ちなみに本書で登場する「黄帝健康法」はまんざらでっち上げでもありません。よかったら実践してみてください。(^_^)
「蟾酥」(せんそ)という秘薬も、鍼灸院によっては使ってくれるでしょう。ただバイアグラが登場して影が薄くなりました。本書の成立する基盤もバイアグラによって揺るがされ、過去のものにさせられそうです。憎むべきバイアグラ。(笑)

《書誌情報》

本書はフランス書院よりフランス書院文庫シリーズ(通算ナンバー0533)の一冊として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは発表されていない。

2008年12月、『赤い舌の先のうぶ毛』と改題されて、幻冬舎アウトロー文庫より復刻された。 同書のリストのタイトル番号はNo.151である。




SBN4-8296-0533-2
1994年2月10日=初版発行
発行所=フランス書院
定価500円(税込)

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