実寸大表紙へ

カバーデザイン 記載なし


美母 童貞教育

40

白い喉を鳴らし息子の濃密な樹液(エキス)を
飲み干す吸茎の淫ら儀式――
性的魅力と美貌を保つため母たちは
妖しく甘やかな牝臭を漂わす子宮の森で
若き牡獣と化した息子たちを密猟する……

《読者からの解説&感想》

 インセスト・ラブのお話です。
 今回、この物語を読んで、何だか感慨深い気持ちを味わい、改めてインセスト・ラブについて考えさせられました。
 とは言っても、私には息子はいないので実際の息子に対する母親の気持ち、にはなりきれませんが・・・
 いつも作品を読むときには、主人公をはじめ、自分がその中の登場人物になったつもりで読もうと思って読んでいるのですが(と言うか、自然に読んでいるうちになっていく)今回はどうもやっぱり実際、主人公と自分の境遇がかけ離れているせいか、その立場になり切ることができませんでした。
 しかし、別の意味でこの物語に引き込まれていったのです。
 いろんな親子関係を客観的に傍観する立場で、非常に興味深く読み進めていくことができました。
 主人公になりきって読むだけが官能小説の読み方ではないのだ(笑)と、改めて、作品を読むことの面白さを教わったような気がします。

 15歳の息子を持つ、35歳の主婦夏美のところに、ある若い下着の訪問販売員が訪ねてきた。なかなか高価な下着には手を出せない夏美だったが、その販売員、まり子にモニターとしての試着を勧められ、受けてしまう。
 早速履き心地を試してみる夏美だが、そのモニター品の「SFショーツ」を履くと体が火照ってきてしまう。そして夏美はどうしようもない衝動に駆られ、オナニーに耽ってしまうのであった。

 夏美は週に1度、あるところで知り合った画家の女性の邸宅に、彼女の絵のモデルとして通っていた。そしてそのうちに、その画家と息子、そして彼女の夫の背徳的な家庭の中身を知ることに。そして自分がモニターで履いているSFショーツの謎も、それに関連して明かになっていく・・・

   一方、セールスレディーのまり子は、ある手段で40歳前後のミセスをターゲットに下着販売の売上を伸ばしていた。ある手段とは・・・主婦を数名集めて行う、ホームパーティという販売方法である。そこで、あることをして主婦たちを喜ばせていたのだ・・・
 そして いつしかそれは、夏美個人の自宅でも行われるようになり、夏美はまり子といろんな体験をしてしまう。
 そして さらに、その中で知ったのが、まり子が関係する「MAS」という組織と、そこで行われている「DBS」という行為・・・

    簡単に言えば、母子相姦の問題解決の場?かな。
 その組織に寄せられた、母子の間での性的な問題の告白の投稿があるのですが、 それを読みながら「いろんなことがあるんだなぁ」と妙に感慨深い気持ちになりました(笑)
 夏美も15歳の息子がいるので、そんな悩みがあり結局はMASの会員になって、「委託性教育」を行い、最後には DBSを実行してしまいます。
 MASやDBS、委託性教育の詳しい内容は読んでみてください。ふーむ・・・と考えさせられます(笑)

 この物語は 夏美とまり子の関係、夏美と画家親子との関係、夏美と息子との関係、夏美の息子とその友達に関わる女性との関係・・・など、いろんな場面の描写が出てきます。そこここの場面で「ふーん、こんなことが・・・」と頷きながら読み進めていきましたが、それが全て結局MASやDBSということにつながっていた・・・ というのも面白かったですね。

 この作品は19章に分かれていて、目次にそれぞれの見出しが書かれているのですが、読む前にその部分をまず読んで、興味をそそられました。
 そして、この本でもう1つ面白かったのが、追記で、絵本作家の松本哉さんが、 館さんのことについて、いろいろ書かれておられます。
「そうよね・・・」と納得しながら読ませていただきました(笑)

 最後に・・・「女性の若さを保つ特効薬、スペルギンαとβ」
α、βにかかわらず、愛する人から得られるのがいちばん!だと思います(爆)

 メグ(MLメンバー)

《作者より》

この本の最大の価値は、巻末に掲載されている解説です。(笑)
ぼくの古い飲み友達で、永井荷風研究家であり東京下町の地誌文化研究者である松本哉氏が「館淳一氏のこと、今回の作品のこと」を記してくれています。

《書誌情報》

本書はマドンナ社よりマドンナメイト文庫シリーズ(た1-11)として文庫判型で刊行された。
デジタルテキストは二見書房「おもしろ本屋さん」よりダウンロード購読ができる。




SBN4-576-90091-9
1990年8月25日=初版発行
発行=マドンナ社
発売=二見書房
定価=560円(税込)

トップ | 著作リスト