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カバーイラスト 渡辺ケン
カバーデザイン 山本和夫


露出交姦ゲーム

38

《 収録作品 》

「露出交姦ゲーム」
「処刑・淫ら妻」
「淫魔の別荘」
「闇の調教師」
「性獣教育相姦篇」
評論「ポルノグラフィの進化と児童文学」川島誠(児童文学作家)


キャミソールが取られる
シルクのペチコートが脱がされる
カードの勝敗で進行する
人妻たちの卑猥なストリップ――
「もっと広げて、奧まで見せてちょうだい。
私だって見られたんだから」
三人の男女の視姦にさらされながら
由香里の二指は粘膜を開いていく!

《読者からの解説と感想》

「露出交姦ゲーム」

2組の夫婦が始めたストリップ・ポーカー。やはり、次第にエスカレートし、リターンマッチは更に過激に。

2組の夫婦のスワッピングをテーマにした作品って、実は館さんの作品には意外と少ないように思います。清瀬夫妻によって違った愛の形に出会うことになった鹿沼夫妻のそれぞれの心理状態、妻の露出願望と夫のサディスティックな欲望がポーカーという他愛ないギャンブルを通じてうまく描写されています。

「処刑・淫ら妻」

夫の眼前で妻が犯される。そして、犯しているのはなんと妻の実弟。事件は更なる悲劇を呼ぶ。果たして真相は?

ポルノ小説ではあるのですが、サイコ・サスペンスでもあるような本作品。1つの事件に「マゾヒストとサディストを規定するものは何か」といったテーマが絡んできて、行間からいろんなことを読み取れる、とても奥行きのある物語だと思います。

「淫魔の別荘」

殺人強盗犯が逃げ込んだのは別荘地のとある山荘、そしてそこには何やらいわくありげな母娘が居た。

私の好きな別荘系の作品の1つです。館さんの作品には別荘がよく登場しますが、別荘というのは日常生活から一時的に離れた世界であり、リフレッシュして元の生活に戻るための空間といえます。そんな別荘への闖入者が引き起こす事件がどのような展開をもたらすのか、結末は読者には予測できません。本作品も実に意外な展開ですよ。

「闇の調教師」

それは夫の会社の倒産から始まった。妻と娘は闇の調教師に送られ、性奴の教育を受けさせられるのだった。

館さんの作品には珍しい一人称の作品です。物語を語る娘の口調が淡々としているので、どこかしら誰かの日記を盗み読んでいるような感じに似た感覚がありますね。しかし、それでいて闇の調教師に母娘が調教されるシーンはとても濃い描写で、かなり読み応えがあります。そして、最後にあかされる事実には思わず声をあげてしまいました。

「性獣教育相姦篇」

息子の性欲処理をするのは母の愛、最後の一線を越える訳には・・・。えっ、隣人が目撃?二人の秘密はどうなる?

巻末で川島氏が絶賛している作品です。母親が息子を射精に導くまでの描写が執拗です。本作品は最初ほのぼのとした印象を受けたのですが、読み返したら館さんの「相姦論」ともいえるメッセージだったことに気づきました。思春期の少年とその母親世代の女性の性意識は発表後20年近くたった現在でもベースは同じなのかもしれませんね。

                          堂玄

《作者より》

『露出交姦ゲーム』で行われるのは、ストリップ・ポーカーというカードゲームです。
ストリップ・ポーカーというのには二つの意味があり、一つは、何のカードか相手にも分かるような形で手札が配られるポーカーのことです。(勝負を決めるカードだけは相手の目からは隠されます)
もう一つは、負けると一枚ずつ服を脱いでゆくという、お遊びのポーカーゲーム。日本で言えば野球拳のようなものです。 ここでは両方の意味でストリップ・ポーカーを愉しむカップル同士の対戦を描いています。
もちろん男が脱いでも楽しくないですね。男が戦い、負けると連れの女が脱ぐ。その心理的な駆け引きをスリリングに描いてみました。
こういうゲームを実際にやったら、すごく興奮すると思いますね。お試しを。(笑)

巻末の評論は、『電話がなっている』や、映画化された『800』など、ユニークな少年文学作家の川島誠さんが、「館淳一の作品こそ父母や少年少女に読ませるべきだ」という主張のもと、『児童文学』という評論集に寄稿された論文です。これを読んだ児童文学関係者はさぞ驚いただろうと思います。(笑)

《初出情報》

『露出交姦ゲーム』……(小説CLUB 1990年1月号
            『あだるとゲーム』を加筆、改題)
『淫魔の別荘』…………(S&Mスナイパー1983年1月号掲載)
『性獣教育相姦編』……(S&Mスナイパー1983年7月号掲載)
『処刑・淫ら妻』………(S&Mスナイパー1983年8月号掲載)
『闇の調教師』…………(S&Mスピリッツ1983年1月号掲載、
            フォトノベルス『闇に泣き咽ぶ母娘』改題)

《書誌情報》

本書はコスモ出版トマト文庫(トマトノベルス)シリーズの一冊として刊行された。
巻頭中編『露出交姦ゲーム』を除き、他の4作は『絹の淫ら夢』(リストNo.7参照)より再録されたものである。



ISBN4-87683-023-1 C0176
1990年5月5日=第一刷発行
発行=コスモ出版
定価=430円

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